理事長 川名 伸明

基本理念(スローガン)

繁葉大樹(はんようたいじゅ)~力を蓄え、逞しく誇れる姿であり続けよう~

【所信】

【はじめに】

新津青年会議所がこの地域に芽を出した設立の時から60年以上が過ぎ、我々は常に「修練」「奉仕」「友情」の青年会議所三信条のもと、明るい豊かなまちに発展するべく、様々な事業を実施、展開してきました。この長きに渡って活動を続けるにあたり、多くの諸先輩方によって継承されてきた思いを理解し、これからを担う若者に伝えていくことは我々会員に与えられた責務であり、それが我がまち秋葉区の更なる発展に繋がることと信じています。

時代は目まぐるしく変わり、若者を取り巻く環境も変わり続けている状況は日本全国で同様です。その状況の中で、我々ができることを探求し、大樹のごとく、よりこの地域に根を伸ばし、仲間同士で様々な議論を交わすことにより栄養を蓄えたくさんの葉を繁らせ互いに成長し、実りある事業という大輪の花を咲かせることは新津青年会議所が地域に必要とされる団体であり続けるためにあるべく姿と考えます。

常に変化する地域の現状やビジョンを理解し、求められているものを的確に捉えながら活動していく必要があります。

【強い組織づくり~根張りを良く太い幹をつくること】

植物は広く深い根を張ることで、生長するために不可欠な水をより多く吸収することができ、その地の地盤を強固にすることに繋がります。そして長い年月により太くなる幹を支える重要な役割を持ちます。

我々の活動地域の秋葉区は信濃川と阿賀野川といった大きな河川、そして秋葉丘陵を有する新潟市の中でも四季を感じやすい自然豊かな地域であり、その恩恵を受け発展した産業としての鉄道、石油、花や、太古から我々の祖先が生活を営んでいた証である遺跡といった、事業に活用できる魅力的な素材の宝庫でもあります。それらについて我々もしっかり学び、我がまちを知り、魅力を発信する重要な役割を担っています。行政や各種諸団体、地域の方々と様々な連携を図り、より広く、そして深く根を伸ばしそれらの素材を有効に活用し、これまで多くの諸先輩方の知恵と想い、そして努力によって継承されてきた伝統を感じながら、さらに長きに渡って新津青年会議所の組織という幹を太くするべく活動して参ります。

【会員増強~より質の高い葉を増やすこと】

葉は光合成によって養分を生産する役割を持ち、多くの葉を繁らせた樹木はより強く生長することができ、咲く花も見事なものとなります。そして、それらの葉も効率良く光を吸収できるように、隣り合う者同士で間隔を開けながら、一定の方向を向くなど、付き方に規則性を持っています。

青年会議所にとって葉は会員を指します。40歳で卒業となる青年会議所において会員拡大は全国のLOMに毎年与えられている共通の課題の一つです。とりわけ地方において少子化の影響は大きく、若者の数も右肩下がりとなっており、秋葉区もこれは同様な現状であり、そのような中で、青年世代の人材を発掘し、入会に結び付けることは容易ではありません。より充実した成果に繋げるべく、他LOMとも情報交換を行いながら、多角的な視点からの会員拡大に取り組みます。

また会員の人間力の向上も図る必要があります。皆がバラバラな方向を向いていては組織力の強化、向上はできません。会員それぞれで価値観は違うかもしれませんが、志は同じでなければなりません。自らが所属する青年会議所の、活動地域を明るく豊かにしたいという目的はすべての会員の願いであり、それを叶えるべく設立以来数えきれないほどの事業を実施してきました。様々な議論を重ね、自らを磨き、そして互いに磨き合い、研鑽を重ね、それにより自らの成長を感じなければ青年会議所に所属する意味はありません。時に苦しい時や辛い時もありますが、一人で乗り越える必要はなく、仲間と互いを補い合いながら力を合わせて乗り越える、そのような時間を共有し、自他の成長を感じる場が青年会議所です。しかしながら、今の新津青年会議所は会に対して会員の想いが同じ方向を向いていない状況であり、今後の存続すら危ぶまれています。この状況は必ず打開しなければなりません。

かけがえのない仲間と励まし合いながら、与えられた役割を理解し、同じ方向を向き、自覚を持って意識的、意欲的に行動することで会員の人間力は向上し、伴って組織力も向上するものと確信しています。これからも次代を担うリーダーを育成し続けるために。

【英知の結集~大輪の花を咲かせること】

花を咲かせることはとても力を必要とします。力を集め誇らしげに咲いた花は見る者に感動を与えてくれます。青年会議所活動においてそれにあたるのは事業の実施です。

対内、対外、様々な事業があり、地域により特色も異なります。青年会議所が実施する事業の代表としてひとづくり(人材育成)事業とまちづくり(地域活性化)事業があります。

一つめのひとづくり事業では青少年の育成を目的とした事業が実施されることが多く、それは青年会議所の活動の中心である青年世代が、次世代を担う子どもたちの手本となる場であり、子どもたちに様々な体験を通じて想いを伝えることへと繋がります。

秋葉区では人口が減少していながらも世帯数は増加しています。それは核家族化が進んでいることを示しています。少子化、核家族化の進行とITの進歩により、現代の子どもたちは、人と面と向かってコミュニケーションを取る機会が年々減少してしまっています。そのようなコミュケーション能力の低下は、相手の表情から伝わる感情を読み取る力を低下させ、その結果、相手に対する思いやりの心や競争心を育むことの妨げとなります。メールやSNSでの交流が一般的なものとなったことの弊害として、言葉遣いの乱れや声を出して表現する力が低下してしまっているように感じます。時代の流れから、その現状を完全に打開することはとても難しいことではありますが、世代を越えた交流においてもしっかりと思いを伝えることができるよう、子どもたちに話す力を養う機会を提供すること、それが今我々にできることと考えます。

二つめのまちづくり事業では郷土を愛する心を醸成し住み暮らす地域がより発展することを目的として実施されています。まちの発展にはその地域の土地柄や産業が深く関わっており、秋葉区においても前段の通り、地域を活性化する魅力的な素材が豊富に存在します。しかしながら、区外から特に秋葉区郊外に移り住んできた方にはその魅力を伝えきれていないという、とてももったいない現状があります。秋葉区の青年団体の代表的な存在である新津青年会議所として、常に樹を高く伸ばし、地域に求められていることを把握し、それらの素材を最大限有効に活用して、内外に誇れる魅力を発信できるようなまちづくり事業を展開します。また、近年全国各地で甚大な災害が増加している傾向があり、そのような時に力を発揮できる団体は我々青年会議所です。これまでも社会福祉協議会などとの連携は図ってまいりましたが、新津青年会議所としては他地域と比較するとその関係性は弱いのが現状です。様々な災害時に相互に協力し合えるよう、より強固な関係性を構築する必要があります。

情熱溢れる新津青年会議所会員によって想いがたっぷり詰まった大輪の花を咲かせて見せましょう。

【結びに】

時代に合わせて変えるべきこと、または変えてはならないことを常に地域の担い手である青年会議所会員として理解し、方向性を定めていかなければなりません。はじめは未熟であっても多くの仲間と様々なことを経験しながら栄養を蓄えることで、必ず成長することができます。

まちのシンボルの大樹のごとく、秋葉区にとってかけがえのない存在である新津青年会議所であり続けるために。

【事業計画】

・会員意識の醸成による組織力の強化向上

・10名の会員拡大

・相手を思いやる心、競争心、世代を越えて話す力を養う青少年育成事業の実施

・秋葉区ビジョンに沿った地域の魅力的な素材を、区内外に周知する事業の実施

・秋葉区の関係諸団体との連携強化

る新津青年会議所であり続けるために。